がんになるウイルス
こんにちは。通信制限ギリギリをひた走るまだたんです。(学生夫のオンライン授業がとてつもなく重かったのです。)
今回は、私が『白板症』を経験し、情報収集をしていくうちに新しく知った知識のこと、ちょっと気に留めてほしいな、というお話をします。
これ、可能性だけを言えば、多くの方に該当するんじゃないかと思います。
いたずらに不安を煽りたくはないのですが、その可能性を知っておくことは必要なのかと思いましたので、ここで綴っておこうと思います。
(知ってるよって方、すごい!)
久しぶりの子宮頸がん検診
退院後、発音に支障がなくなってきた段階で、子宮頸がん検診を受けてきました。昨年は『うつ病』の症状が酷く、外に出ることもできなかったので、2年越しの検診です。
結果は陰性。(NILMという結果です。)
『白板症』の細胞診の際、体質的に異形成やがんができやすいだろうと言われ、真っ先に線維腺腫がある胸の乳がんと子宮頸がんが心配になりました。
特に、子宮頸がんは心配でした。それはなぜか……。
HPV(ヒトパピローマウイルス)のこと
子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)が原因と言われているのは、多くの人がご存知の通りだと思います。日本でも女の子に対してのHPVワクチンの接種が推奨されています。
実は、このHPV、口腔がんの原因にもなりうるらしいんです。
たまたま子宮頸がん検診を受けていなかったことで、少し気になって「口腔がん HPV」と調べたらヒット。HPV感染による口腔がんの可能性を示唆する文書が結構出てきました。
私の舌にできた病変がHPVが原因とは言われてもいないですし、わかりません。HPVが原因で『白板症』になったとしても、必ず子宮頸がんや他のHPVが原因で起こるがんになるというわけではないとは思います。ですが、可能性として捨てきれない情報で、不安になりました。
『白板症』は飲酒、喫煙などの生活習慣が原因となることもあります。また、辛いものなどの刺激物や、噛み込むことでもできる可能性があります。私の場合は体質ではと言われましたが、それもあくまで可能性の上でのお話しです。
女性だけのリスクじゃないこと
HPVと聞くと子宮頸がんだけが浮かんでしまいますが、口腔だけでなく、肛門、陰茎におけるがんの原因にもなる可能性があります。
男性だって注意が必要なウイルスです。
HPVの主な感染経路は性交渉。生物として生きている以上感染のリスクは避けられません。避妊具を使えば良いのかと言うと、またそういうことでもないらしく、全ての人が感染リスクにさらされていると言っても過言ではないはずです。(日常生活においてすぐに感染してしまうものではないようですが。)
共有する
生きる上での営みが原因であれば気を付けてどうにかなるものでもないですが、でも、知ることでより自分のことを気に掛けてあげられると思います。もちろん、自分だけでなくパートナーや家族のことも、ですが。
私のように気にしすぎも良くないのですが、しっかり知識を身につけて、何かのときに使えるようにしておくことは決して悪いことではないなと思います。
病気は事前告知なしに降って湧いてきます。(遺伝子を調べて潜在的な可能性を知ることはできるかもですが。)
なので、これ知ってる?という気持ちでがんとHPVのお話しをしてみました。
ブログって本当に便利なツール、媒体だなと思います。科学的な見地が書かれている論文や記事も良いのですが、エビデンスが明確でなくとも、その人が経験したリアルが新たな発見になったり、心の拠り所になったりします。
なので、赤裸々で読む人によっては引いてしまったり、戸惑ったりするような内容でも発信することは悪くないと思っています。もちろん、一方的に他者を傷付けるようなものはいただけないけれど。
ということで、『白板症』についても、誰かの一助になればと思い、今後ゆっくりお話ししていければと思います。
子どもをもちたい女性として働くこと3
前回の続きですので、読まれていない方は下記からどうぞ。
madara-tsuma.hatenablog.com
※『うつ病』の振り返りも少し入るので、引きずられそうな方は読まない方が良いかもしれません。
キャリアへのモチベーションの変化
『うつ病』発症後、少し落ち着いて物事を考えられるようになってきた段階で、家庭のこと、特に子どものこととキャリアのことを両天秤にかけることをやめました。というか、かけられなくなりました。
すっかり、怖気づいてしまいました。
私ももういい年齢で、子どもは今すぐにだってほしい。働き続ければ、子どものタイミングでまた悩むことになる。そしたら、また症状がひどくなってしまうかも。
そう考えたら、仕事を現時点で天秤にかけ続けるのは不可能でした。
夫との話し合い
夫のちょりとは、子どもと私の仕事のことを何度も話し合いました。
ちょりは、結婚前私が家庭に入ることを拒否していたこと、何度となく私が説いてきた私の収入があることの重要性を理解し、受け入れてくれていました。そして、本人が学生ということで家庭のお金の心配も大きく、私に働き続けてほしそうでした。(そりゃそうだ。)
それなのに、ちょりの意見を私は受け入れることができませんでした。
最終的には、ちょり自身も子どもがほしい、徐々にお金の目処が立ってきた、ということで彼が折れる形で話がまとまりました。
今は「家庭に入ってほしいって言ってたんだから、それでいいんだよ」と。本当どこまでも優しい人です。
子どもをもって良い環境って何
『白板症』の手術後、がんではないとわかって、私もちょりも「もうさすがにいいんじゃないか」と、子どものことをちゃんと考えるようになっていきました。
おいおい、まだまだ問題山積じゃん。
わかっちゃいますが、子どもをもつのは有限で、もちたいと願ってどう転ぶかもわからないことです。これがあるから、あれがあるからと後ろに倒したところで、今後も何が起こるかわかりません。
考え出したらキリがないんです。
正直なところ、個人だけでなく世界全体で様々な問題があるこの世の中で、子どもをもとうと思うこと自体、無責任なのかもしれないのですから。
最近得た私見ですが、生きる上での問題は待てば待つだけ、解決するのではなく、絡まっていきます。ほどくのが余計に大変になるだけです。
だから、私は今自分がどうしたいか、何を願うかに忠実に生きたいと思っています。
後押しと前に進む力
術後の再診で、主治医の先生に「子どものことを考えてもいいのか」とちょりが聞いてくれました。
先生は「全然かまわない」「今まで通りの普通の生活をしていいんですよ!」と言ってくださいました。
あぁ、進んでいいんだ。そう思いました。
子どもをもつ、それを夢見れることが、今の私にとっては前進力です。これまで、子どもをもっていいのか、とずっと自分に問うてきた私にとっては、夢見れるだけで幸せです。
もう、しばらく仕事と子どものことで悩んでいたので、本当にすっきりしています。
生きていくって本当に難しく、大変なことの連続で、私はまだその困難を楽しめるほど大人ではなくて、辛いな、嫌だな、なんで私だけ、と思ってばかりです。超卑屈、超ネガティブです。
それでも、困難な中に楽しみを見つけれるようにはなっていきたいものです。
子どもをもちたい女性として働くこと2
前回の続きですので、読まれていない方は下記からどうぞ。
madara-tsuma.hatenablog.com
※『うつ病』の振り返りも少し入るので、引きずられそうな方は読まない方が良いかもしれません。
『うつ病』のきっかけを少しだけ
仕事が忙しくなってしまった、そして『うつ病』を発症したきっかけである異動自体は、私自身の希望でした。ただ、その希望の汲み取り方、方向が私が意図していたものとは違った、そんな風に思います。
私としては、これから家庭に力を分散していくための異動希望でした。だから、その目的が達成されるかどうかが私にとっては最重要で、決して異動だけできればよいということでもありませんでした。
その思いが十分に伝わらなかったのかな。
それでも、異動後与えられた業務は自分なりにやりがいを見出せる内容ではあったから、『うつ病』にさえならなればもっと違う結果だったかも。
でも、もう何を言ってもあとの祭りです。
当時、いろんなことがありましたが、キャリアはひとまず置いておいてと考えていた私と、キャリアを捨てさせまいとしてくれた会社側の齟齬から、どんどん流れは悪くなっていったなと思います。
続、進めない現実
少し『うつ病』の症状が改善して、仕事や子どものことをまた考えるようになってきた頃、新型コロナウイルスが流行りだしました。
今度は、世界を取り巻くその問題が、今は新しいことを考えるときではないと言っているようでした。
そして、新型コロナウイルスの第一波が落ち着いてきた頃、私自身が『白板症』というがんの可能性を孕む舌腫瘍の病気に……。
どうしてこうも上手くいかないのか。ただただ普通に物事が進めば、それでいいだけなのに、私にとってはそれすら奇蹟のことのように思えました。
進ませまいとする足枷とその根源
私の『白板症』ががんではなかったことは、救いでした。これ以上足枷が増えることに、きっと私は耐えられなかったと思います。
ここ数年、どんどん足に何かが絡まってきて、身動きが取れなくなっていく、そんな感覚でした。
ライフイベントを重ねても、それでも続けていけると信じていた会社。そこに限界を感じ、そのことでライフイベント自体を自分から遠ざけてしまいました。
なぜ生きているのか、それすらも不思議に思えました。
私にとって、キャリアはそれはそれで大切で、家庭に入ってほしいという夫の気持ちを突っぱねてきました。
でも、それはあとは何もはいらないとか、そういう意味ではありませんでした。
ライフイベントもとっても楽しみに、大切に思っていました。
所詮、私には贅沢すぎたのでしょうか。
悪いことが重なっただけ、とは思えど、やっぱりそんな卑屈な気持ちが今でも拭えません。
自分はどうしたいのか
今の女性って、本当に大変だと思います。(男性や昔の女性が楽とかそういう意味ではなく。)
がむしゃらに働けばそれで良いわけでもなく、ライフイベントと両立することを当たり前のように求められ、それができるのだと声高に言われます。まるで、両立できないことは悪いことかのように。
いやいや、公私の両立なんて、そんな簡単なことじゃないよ、と私は思っています。できたらそれはとっても良いこと、ですけどね。
私の場合、両立しようとして、結局その加減がわからなくなって、どちらも前に進めなくなりました。
どうしたいのかを見失いました。
子どもをもちたい女性として働くこと1
こんにちは。まだたんです。
普段から、自分語りの多いこのブログですが、今回は濃いめの自分語りをしようと思います。(いや、普段からかなり濃いめですね。)
ろくすっぽ更新しないくせに、更新すれば舌のことばっかりだったのですが、それも落ち着いてきたので、自分自身の今後のことについてあれこれと考えていることをお話ししていこうと思います。
『うつ病』の振り返りも少し入るので、引きずられそうな方は読まない方が良いかもしれません。
夏の終わり
夏の終わりって、私の人生の中では何かとバタバタしがちです。
父が脳梗塞とくも膜下出血の併発で倒れたのも、祖父母3人を亡くしたのも夏の終わりでした。夫のちょりが前職を辞めたのも夏の終わり。
今年は私の手術入院、そして、実はそれ以外にも動きがありました。
それは私の退職。
仕事のことはまた今度、ゆっくりお話しできればと思いますが、手術入院を終え、会社の籍から外れ、今はとても晴れやかな気持ちです。
次のこと
その晴れやかな気持ちの中で、次のステップに進むことを決めました。
それは、子どもをもつこと。
今までも、何度か子どもをもとうと前向きに考えることはありましたが、環境や身体がそれを許してはくれない気がして、後ろ倒しにしてきました。
現時点でも、妻の私は『うつ病』を患い、夫は学生。普通は子どものことなんて考えられない、考えてはいけないようにも思います。
ですが、全てがクリーンな状態になるのを待っていてもしょうがない、と最近になって思い始めました。
結婚当初の思い
結婚したのは20代後半。今の初婚年齢の平均よりもちょっとだけ早めでした。
結婚はムードもへったくれもない、打算的な私の考えから話が進みました。自分が子どもを産み育て職場に戻るタイミング、私の両親が病気をしていること、夫の祖父母にひ孫を見せるには、と。
ちょりもその考えに納得してくれて、結婚にいたりました。
でも、そこからが難しかった―。
夫のちょりが仕事を辞めた、私にとってはこのことはさして大きな問題ではありませんでしたが、ちょりにとっては子どもをもつことを躊躇う理由になりました。
そして、私自身も異動が重なり、残業続きで働くことに手一杯。新しい部署で人間関係が構築されない中で、おいそれと妊娠することなんて考えられませんでした。
進めていなかった現実
そんな仕事の忙しさにかまけているうちに、あれよあれよという間に『うつ病』になりました。本当にいきなり、そしてすぐでした。
その後は、通院や必要最低限の買い物のために、ちょりに連れられ外に出て子ども連れを見かけるたびに、「どうしてこうなったの」と思い詰める日々でした。
『うつ病』の直接的な理由は決して子どものことではないのですが、頭から仕事のことを切り離した途端、結婚当初に思い描いていたことが叶っていない事実に直面し、愕然としていました。
抑うつ状態がひどいとき、私は、とにかくその場から逃げたい消えたい、嫌な対象や怖い対象から離れたいという気持ちが強くなります。
子どもも、子ども連れも、私には嫌、怖いという対象でした。
舌腫瘍切除手術の入院を終えて
こんにちは。まだたんです。
舌にできた『白板症』の切除手術と入院を終えて、無事自宅に戻ってきています。
入院や療養でご無沙汰している間に、季節は進み、朝晩は肌寒いくらいになりました。昨日は、暑さ対策でベランダに掛けていた簾を片付けました。
今年は秋の訪れが幾分早いような?ラニーニャ現象が関係しているとかで、秋が好きな私にとってはハッピー現象です。
さて、手術から数週間が経過した今、想像よりも回復が早く、術前とさして変わらない生活が送れています。
詳細は後々お話ししていくとして、取り急ぎ今の気持ちを残しておこうと思います。
まず、気持ちの話の前に、『舌がん』ではありませんでした。
ただ、主治医の先生の予想に反し、腫瘍は芳しくない状況にまで進行していたそうで、術後家族にはかなりシビアな説明があったそうです。
それでも、結果的には悪性腫瘍ではなかったということで、今は穏やかに過ごすことが出来ています。
本当に、早期に発見できて良かったと、心から思っています。
『うつ病』を患ってから、自分の、石橋を叩いて叩いて叩きまくって、それでも渡るかどうかを悩むネガティブな性格を悪く思うことばかりでした。
『白板症』についても、どうしてこんなに不安になるんだろうと思っていました。杞憂のはずなのにこんなに気になってしまうのは、うつになったからなのか、いや、元々心配性すぎるからなのか、そう考える日々でした。
1件目に行った地域の歯科医院で、経過観察でいいと言われてもなお引っ掛かり、医院側の都合で口腔がんの検査が受けれない期間は本当に苦痛でした。杞憂だと思いながらも、ずーっと「白板症 検査」だとか「舌がん 画像」と調べ続けていました。
常に頭に心配事を抱えるのが良くないことだというのは、『うつ病』になったことで十二分にわかっていたはずなのですが、やめられませんでした。
うーん、でも、今回ばかりは、こんな性格の自分を「よくやった」と褒めてあげたい。
危機管理能力としてはばっちりでした。本当に。
今やがんになったからと言って、=死となるような世の中ではありません。ですが、がんかそうでないかには、大きな違いがあります。
いや、そうなのだと、今回身をもって知りました。
見過ごしていたかもしれないと思うと、本当にゾッとします。
兎にも角にも、良かった、その一言に尽きます。
またぼちぼち、ブログを再開していこうと思います。
読まれている方、いたらですが、マイペースすぎますがよろしくお願いしますね。
確定診断なくそのまま切除へ
こんにちは。まだたんです。
最近、また、精神的、身体的に崩れることが多くなってきました。ブログを始めた頃は、『うつ病』の症状も改善されてきたように思っていたのですが、白板症の症状が悪化し痛みが気になるようになり、また手術を目前に控えてナーバスにもなってしまい、ぶり返してしまったようです。
手術が終われば、落ち着いてくるんだろうと思い、とにかく今は耐える日々です。
そうそう、少し前に、その白板症のことでまた大学病院に行ってきました。
今回は、そのときのことをお話しします。(長ーくだらだらと…)
この日の通院の主な目的は、手術・入院の説明を受けることと、確定診断のための生検の組織採取。
まずは、午前中に手術のお話しを受け、その際生検についても説明を受けました。
ただ……。
私、めちゃくちゃ生検やりたくなかった。
そもそも、生検は針で行うのかと思っていた私。それすらも、嫌だなーと思っていたのに、少し切除するようなことを言われて、え!?って、とってもびびってしまったんです。
そして、どうせ切除するのに必要なの?とも。(生検の結果がどうであれ、切除手術は確定事項です。)
そんな私に対し、先生はとても丁寧に説明してくださいました。
その丁寧な説明を大まかに言ってしまうと、生検をして確定診断の内容次第で、切除範囲が異なってくるということでした。やはりがんと診断された場合だと、異形成(ただの白板症なだけ)よりも広く切除することになるそうです。がんではない場合は、切除範囲は少なく済みます。
ただ、術中は切除した部分を顕微鏡で見ながら、ちゃんと取り切れているのかを確認していくことになるそう。生検をしない場合はそれ次第で診断名が確定されるんだとか。
ということは、たとえ生検をしていたとしても、生検で採取した部分以外にがん細胞が含まれていて、術中がんと診断されることもあるってこと……?
もう、ますます生検の意味を見出せなくなっていく私。
それでも、一緒に来てくれた夫からの圧もあって(受けると思って来たんだから受けなさいよみたいな)、しぶしぶ生検を受けることにしていました。
午前中の説明が終わり、看護師さんから「生検するから、ご飯はしっかり食べたほうがいいですよ」と言われて、そんなに痛いのかとさらにびびりながら、昼食に向かいました。
景気付けに調子に乗って、とんかつを食べました。近頃は、揚げ物は病変部位に当たって痛いのに。
そんなおまぬけまだたんは、午後も生検について、あれやこれやと質問。
相当嫌なのだと先生にしっかり伝わってしまったようで、最終的には先生に「切除は確定だったし、この大きさなら生検はいらないかなって思ってた」とまで言わせてしまいました。
そして、「やっぱりやめてもいいですか」と私。
もう、その場にいた全員が呆れてるだろうなと思いましたが、背に腹は代えられません。やりたくないものはやりたくないのです。どうせ、切除手術で痛い思いするのに、その前から大好きな食事が億劫になるのは勘弁です。(すでに少しずつ億劫になってきているので。)
「二転三転してしまって、すみません」と謝ると、先生は「いやいや、謝るのはこちらですよ。二転三転してるのはこっちですから」と言ってくださいました。
そして、私が「生検苦手で...」と言うと、「でしょ?わかっちゃうんですよー」とニコニコ。
とっても朗らかで、優しい先生です。
一方、夫は最後まで「受けるつもりできたんだから覚悟決めなさいな」とブーブーでした。
こうして、確定診断なしの『左側舌縁部扁平上皮癌疑い』という診断名で、手術を受けることになりました。
入院前のPCR検査を控えて
こんにちは。まだたんです。
またもや、全国的に新型コロナウイルスの感染者数が増えてきています。
春先の第一波のときも日々不安を感じて過ごしていましたが、今は私事も重なって、不安だけでなく腹立たしさも日々募らせながら過ごしています。
その腹立たしさ、苛立ちがもう我慢の限界にきてしまい、ここで吐き出していこうと思います。
普段と違う入院準備
口内の白板症(前がん病変)の切除手術を予定している私ですが、その前に、このタイミングだからこそ必要になる入院準備があります。
- PCR検査
- CT検査
- 入院前2週間の外出自粛
入院するにあたって、院内に新型コロナウイルス感染症を広めないための予防措置でも当然ありますが、万一肺炎を起こしていた場合、その状態で全身麻酔を掛けると非常に危険なのだそうです。なので、入院患者本人を守るための検査でもあります。
だから、検査を受けること、その費用を負担することには文句なんてありません。
そりゃ、懐は痛みますが……。
2週間の外出自粛も地元のスーパーすら行かないように、というかなり厳しいものですが、これも致し方なしと思っています。
じゃぁ、何なのか。
苛立ちの対象
全てを一括りにするのは間違いだとわかっています。それでも、わかってもなお、世間の緊張感のなさ、そして想像力のなさに苛立ってしまうんです。
日々人の往来が盛んになっていく街、電車に乗る人も増えて、主要駅の中は避けられないほどに人が溢れています。
そこに加えて「Go Toトラベル」なんてキャンペーン……。
政治批判をここでしたいとは思いません。何かの色に染まるのも嫌いです。そういった事業に助けられている方々だっているはずで、絶対にするななんて大きい口では言えません。
でも、感染がどう見ても拡大してしまっているのに、本当にこれでいいのかと思ってしまいます。
死者や重症者が少ないからと、逆に出るのを今か今かと待っているような発言も、本当にどうなんだろう、と。だって、その死者や重症者は、もしからしたら自分の大切な人かもしれないじゃない。
資本主義の世の中で、生きていくために経済を回すことは大切なんだろう。けれど、だからって、そこへのテコ入れが今必要なことなのか……。
続く、あーだこーだ
もう、人の道徳心や自己防衛だけでどうにかなる段階ではないように思っています。
PCR検査を受けるための移動ですら、怖いです。もちろん誰も大きな声で話す人なんていないけれど、これだけ広がっているんだから、公共交通機関での感染だって否定はできないはずです。
車を所有していない私のために両親が車を出すと言ってくれても、両親も働いていて、いつどこで感染しているかわからない状況で、安易に頼れません。
一緒に暮らす夫も、仕事で毎日何十人と接触しています。
自分が感染するのも時間の問題だと思っています。
感染すれば、手術だって延期。その上、もし症状が悪化すれば、それどころじゃなくなっちゃう。日々がん化してしまうかもしれないという不安と向き合いながら生活するなんて、もう耐えられない。
子どもが欲しかった気持ちも押し殺して、それでも、子ども連れを見る度に嫌な気持ちになる自分にもいい加減うんざりです。
この時期に白板症になってしまったのは、私自身の問題で、誰のせいでもありません。だから、ここでの発言は多角的に物事が見れなくなっている私のただのわがままで、私見中の私見です。この状況でなければ、こんな発言をすることも、思うこと自体なかったかもしれません。
それでも、今の私にはどうしようもなく辛い。
そして、私にとっては不都合な世間の流れが、どうにも憎らしくてならないのです。
新型コロナウイルスの感染における数値や、お金の流れは確かに目に見えるからわかりやすい。けれど、わかりやすい数値だけを頼りに、今だけを優先すればするほど、それは後の何かを前借りしているだけなんじゃないか、そんな風に思えてしまいます。
こんなグダグダ書いたことが、アホらしく思えるような安定した世の中が来てほしいものですが、新型コロナウイルスだけどうにかなればあとは良いかっていうと、そんなこともないんですよね。
感染症がなくても世の中どこも問題山積で、明日や未来にただただ希望だけを感じて生きることって本当に難しいなと思っています。
白板症検査の末、切除へ2
こんにちは。まだたんです。
『白板症検査の末、切除へ1』の続きになります。
今回は白板症の擦過細胞診の結果が主な内容になります。
擦過細胞診は口内の表面の細胞を採取し行いますが、確定診断ではありません。また、同じ細胞診の結果でも、病院ごと、患者ごとに対応は違うと思います。
ですので、この内容を鵜呑みにすることなく読んでいただければ幸いです。
細胞診の結果
細胞診の臨床診断は「左側舌carの疑い」でした。
正直、医学用語は全くわからず、所見の文面を見てもさっぱりでした。先生の説明を聞いていくうちに、あまり良くないものなのだと理解しました。
細かい分類で言えば、私の白板症表面の細胞は「Class Ⅲ LSIL」。
先生は「Class Ⅲ」と「LSIL」で分けて、とても分かりやすく説明してくださいました。
「Class」はⅠ~Ⅴに分類され、ⅣやⅤは悪性、Ⅰ~Ⅲまでは悪性ではないということ。ということは、悪性ではない中で、Ⅲが一番良くない病変なのだそうです。
「LSIL」については、「Low SIL」の略らしいのですが、これは3段階に分けられ、「Low SIL」→「High SIL」→「SCC」の順に悪いものになるようです。「SCC」は「がん」で、「Low SIL」と「High SIL」は良くない細胞の程度の違い。「Low SIL」と言うことは軽度ではあるものの良くない細胞がありますよ、ということになります。
また、所見では「核クロマチンや核不整があり、腫瘍性病変の可能性」とあり、がんになる手前のものである可能性がある、ということでした。
「左側舌carの疑い」の「car」はどうやら「carcinoma」の略のようです。意味は「癌腫(がんしゅ)」。ということは、がんである可能性も現時点では否定できないということなのかな……。
手術の必要性
とても丁寧に説明していただいたのですが、それでも、私はこの段階で切除の必要性はあまり感じていませんでした。悪性ではないということは急ぐ必要はないのかと思っていました。
なので、先生と付き添いで来た夫のちょりが「取った方が良い」と話を進めていることに、内心とても驚いていました。切除するにしても、生検の結果ありきだと思っていたので。
すると先生は、「うちの病院はこの細胞診の検査を数多く行っているけれど、この結果が出た60%はがん化するんです」と教えてくださいました。また、生検についても、「生検をすることで一定のリスク(刺激による悪化)があるので、当院では手術が確定しないと行わない」ということでした。
切除はしなくてはいけないということなんだと、徐々に話が頭に入ってきました。
そして、「何かご予定があれば、手術ずらせますよ」のあとに、「9月とか」と言われて、事態を飲み込みました。
そうか、時期をずらせて1か月程度ということは、早めに手術をしなさいと言うことなんだな。
もちろん、手術が確定した人を数か月も放置するわけにはいかない病院側の事情もあっての発言なのだと思います。ただ、マイペースな私はそこでようやっと、自分には早期の手術が必要なのだと認識することができました。
そして、一番重く深く、自分の心に刺さった言葉は「この若さでこういったものができるということは、がんができやすい体質ということ」でした。
帰り道
夫が来てくれたおかげで、手術日などがさくさく決まり、あっという間に再診が終わりました。
私の方はすぐに両親に状況を伝えました。母には地元での検診直後に問題なさそうと伝えてしまっていたため、かなり動揺を与えてしまいました。
そして、病院を後にして、夫婦ふたりで空笑い。
まさか、こんな結果になることを予期して夫を連れてきたわけではなかったのに。なかなか外に出られない状況で、病院がてら帰り道に美味しいラーメンでも食べようか、みたいな気分で来てもらっていたのに……。
帰りの電車内でそれぞれスマホで専門用語を調べながら、私は「なんでこうなるの」と落胆し、夫は「早くに見つかって良かったんだよ」と繰り返していました。
私は、がんではなさそうであることを喜ぶよりも、想像以上に悪かったこと、体質的な問題が顕在化してしまったことがとてつもなくショックでした。
初診の先生と再診の先生は異なる方でしたが、同じように「こんなに早くによく気付いた」と褒めてくださいました。それだけ放置されがちなのだと思います。見えるところだからこその不安もあれど、逆に目に見えて悪化しないと悪いことを認識できないものなのかもしれません。
どうか、心当たりのある方は一度診察受けてみてほしいです。
感染症も心配だけれど、忍び寄る病魔は新型コロナウイルスだけではありません。
しばらくは白板症関連のことになると思いますが、手術などが落ち着いたら、夫のこと、『うつ病』のこともお話しできたらいいな。
白板症検査の末、切除へ1
こんにちは。まだたんです。
前回『 白板症(前がん病変)の検査、そして歯医者さんのこと』を更新してから、1か月が経過してしまいました。
私にとっては急転直下のできごとが起きてしまい、キャパシティの小さい私の頭の中は、今もそのことばっかりです。
結論から言えば、思ったよりも『白板症』の検査結果が良くなかったため、早期に患部を切除することになりました。
不安を煽る内容になってしまうかもしれません。それでも、自分の気持ちの捌け口としてこのブログを始めたので、お話しさせてください。
地域の歯科医院でのがん検診
舌に白いかさぶたのようなものができた私は、先月、地域の歯科医院で光を当てるだけの簡単ながん検診を受けてきました。痛みもなく、本当にあっという間に終わる検診でした。
自分でも、悪いものの場合にはどう見えるのかなど、予備知識を頭に入れて受けました。
検診中、先生からはそこまで心配ないだろうと言われ、私自身のあさーい予備知識からも特に問題があるようには見えませんでした。
この時点で、もう、めちゃくちゃほっとしていました。
ブログでも検診後すぐ「杞憂でしたー」とお話しするつもりでした。ただ、専門機関からの詳細が出るのは翌週。不確実なことを話すことに躊躇い、結果を待つことにしました。
ですが、翌週、詳しい検診結果が出ると、状況が少し変わりました。
「要注意な所見」
検診結果は、「白板症・カンジタ症の可能性」があり、「要注意な所見」で「病理学的な精査が必要」とのことでした。
検診を受けた歯科医院の先生から、大きい、口腔がんに詳しい良い病院で診てもらった方が良いと言われ、大学病院への紹介状を受け取りました。
ん?って感じでした。「白板症・カンジタ症の可能性」は白い患部を見てそうだろうと思っていたことですが、「要注意な所見」?なの?
てっきり、健康診断でよく使われる「要経過観察」くらいの結果だろうと思っていました。
専門の人が見ると違うのか……。
結果に戸惑いはありつつも、これもまた念のためなんだろうと思うようにして、なるべく落ちないように(抑うつ状態にならないように)大学病院に行きました。
大学病院での初診
大学病院の初診では患部の目視での確認と、擦過細胞診のための細胞の採取が行われました。細胞の採取は患部を軽くこすって取るだけなので、これまたちゃちゃっと終わりました。
何と言われるのか心配でしたが、とりあえず次回の細胞診の結果次第という感じでした。むしろ、「矯正してないの?歯並び綺麗だねー!」と歯並びをとっても明るく褒めていただき、思わず私は大爆笑。まさかのお褒めの言葉に、診察中はとても穏やかな気持ちでした。
このときまで、というか、次の診察のときまで、こんな急いで取ることになるとは露程も思っていませんでした。
不安は不安でしたし、もし悪かったらなんて頭にはよぎりますが、きっと杞憂だろうと強く思うようにしていました。
夫と共に再診へ
再診では、初診の擦過細胞診の検査の結果を聞く予定でした。
きっと、細胞診では確かな結果は出ないだろうし、そこまで悪いものでもないんだろうけど、念のため針生検をするか、なんて話になるのかな。
そんな風に思っていました。
優柔不断で、かつ生検が苦手な私は、夫のちょりにも次の診察に来てもらうことにしました。
夫ははっきりとした性格で、した方が良いことは私が嫌だろうと何だろうと即答してくれると思ってのことでした。
また、初診時に事務の方から「ご家族は一緒ではないですか?」と言われたのが引っ掛かり、本当に万が一、億が一でも悪いものだったときのために、でした。
これがいわゆる「フラグ」だったのかはわかりません。
結果として、一緒に来てもらったことは正解でした。
やたらと長文になるのは私の悪い癖なのですが、どうしても長くなってしまうので、2回に分けます。
次は検査結果のことになります。
せっかく夫のこと、どちらかというと我が家にとっては前向きな話、をしていたところだったのに、何だか話題がとっちらかってしまって……。
読みにくいブログで申し訳ないです。
白板症(前がん病変)の検査、そして歯医者さんのこと
こんにちは。まだたんです。
ご無沙汰すぎるのにアクセスしてくださる方がいるようで、申し訳ない気分です。
せっかく夫のことを話しはじめたところなのですが、一旦ここで、少し抱えているモヤモヤを吐かせてください。
モヤモヤの原因は、少し前にあげた『人生2度目のがん検査を受けることに』でもお話ししたがん検査のことです。
がん検査の延期
『白板症』だと診断されたのは先月初めでした。念のため、がん検査を月内にお願いしましたが、病院側の都合で中止に。そして今月、またもや病院側の都合で検査が中止となってしまいました。
中止自体は致し方ないと思っています。大きな病院ではなく、機器も外部らしいので。
でも、可能性が限りなく低くとも、病変があってがん検査をするということは万が一のことを考えてしまいます。
通院先でも早期に見つけるのが大切だと言われ、その通りだと思いましたし、費用は多少掛かるけれど早く検査をして早く安心したい気持ちが強くありました。
もちろん、「新型コロナウイルスが…」とか理由を付けて、受診までに時間が掛かった私も悪いです。
だから、強くは言えません。
それでも、2か月以上も検査を待つのは……。
あっという間に予約できる検診
2回目の検査予約が中止になった後、お世話になっている手前、下手に他院を受診するのも悪いと思い、早く検査を受けられるような病院の紹介をお願いしました。ただ、紹介予定の病院はすぐ検査をしてくれるところではないようで。やきもきしている私にはちょっと難しい紹介でした。
そもそも、ネットで調べると、口腔がん検診を行っている歯科医院(口腔外科)はそこまで少ないというわけでもなく、検査内容、使われる機器は病院によって異なるのかもしれませんが、機器を持っている病院であればそう待たずとも検査してもらえるところが多いみたいです。
下記リンクは、私が病院を調べるために使用したサイトです。
上記サイトで調べた病院に連絡を入れてみました。すると、なんと次の日から予約が取れるとのこと。初診が必要と言うこともなく、何だか拍子抜けでした。
こんなすぐに検査できるのに、数か月待つ必要があったの?と思ってしまいます。
そして、最初の検査が中止になった段階で、他院の受診を勧めてくれても良かったのに、なんて邪念も出てきます。
もしかしたら、精度の違いがあるのかもしれませんが、とにかく早期発見!なら1か月でも早く受けてみるに越したことはないように思っちゃうんです。
歯医者嫌いが通う歯医者さん
不満たらたらって感じですが、検査以外のことでは、通院先の病院には大変満足しています。
治療途中の歯や、詰め物の下の虫歯も、3回の受診で1か月も掛からずちゃちゃっと治してくれて、痛くもないし、歯医者さん大嫌い人間には涙が出るほどありがたい病院です。
歯医者さんそのものも苦手ですが、個人的に、虫歯治療そっちのけでクリーニングしまくる病院が本当に嫌で……。クリーニングだって大切なんだろうけど、早く治療すればその分虫歯は広がらないんじゃないのかなって感じています。2、3週間おきの予約でクリーニングばっかりされると、本当に不安なんです。
と、こういう人間には、通院先は本当に大満足な歯医者さんです。
がん検査のことも他院の紹介もあったので、親切ではあると思います。
ただ、がん検査の「念のため」という言葉を、「少しでも可能性がある」と捉えてしまう私には、もう待てない!ってなってしまいました。
このどうしようもない不安感と急いてしまう気持ちは、やっぱり人にはわからないものなのかもしれません。
元々歯医者さんにネガティブなイメージを持ちすぎている感も否めないですし、今回はつくづく自分のタイミングの悪さにも辟易しています。(『白板症』になったことも、変なウイルスが流行ったことも。)
なぜこうもスムーズに物事が運ばないのか。
とりあえず、検査の予定が立ってほっとしています。
このひと悶着ですら、来週には笑って吹き飛ばしたいぜ!
結婚直前に学生に戻った夫のこと2(夫の前職と就職活動)
こんにちは。まだたんです。
前回の『結婚直前に学生に戻った夫のこと』では、夫のちょりの今のことを少しお話ししました。読まれた方は、合点のいかないところも多くあったかと思います。今後お話しする上で、多少はそれがすっきりすれば良いのですが……。
今回は、彼の前職について、そしてその前職に就いたときの就職活動について、お話ししようと思います。
当時、恋人として彼を見守っていた私は、彼の前職に良い印象がありません。私の主観が入った文章で、少々辛辣な発言もあると思いますが、ご了承ください。
学生夫の前職
ちょりの前職は、飲食関係でした。新卒で入社し、研修後は店長職で店舗の運営をしていました。
この店長職が、いわゆる「名ばかり管理職」そのものでした。月のお休みは1、2日取れるかどうかで、深夜まで働いて車で仮眠してそのまままた出勤、なんてこともざらでした。でも、出退勤の管理がないため残業代はなし。支払われるのは店舗運営の手当ての数万だけ。
もはや身体を壊しに仕事に行っているようなもので、体重もあばら骨が浮き出るほどまであっという間に激減しました。
精神的におかしい時期もあり、それでもちょりはがんばっていましたが、そのうち『アトピー性皮膚炎』を発症。ドクターストップが出たことをきっかけに、内勤の部署へ異動しました。
安堵するのも束の間、その後数か月ごとに異動、異動、異動。
配属された部署の中には、残業代がしっかり出る部署やちょりがやってみたかった業務の部署もありました。もちろん、内勤なだけで以前と変わらないような労働環境の部署も。でも、どこも数か月だけ。
もしかしたら、ちょり自身に何か問題があったのかもしれない。身体に不調が出たことで、扱いに困っていたとか?いや、ただ単に組織的な事情なのかも。
でも、私からしたら、一体何がしたいの?という人事でした。
異動の発表の度にちょりは、「また一から新しい仕事覚えなきゃだよ」と苦笑していました。そして、内勤に移ってからもなかなか治らないアトピーの肌に、毎日せっせと薬を塗り続けていました。
そんな彼の姿に、私はいつもやりきれない思いを抱えていました。
自ら招いたこと
今もですが、ちょりや私が就職活動をしていたときから、ネットを見れば様々な情報を得ることができました。企業側が説明会でいくら綺麗な言葉を並べても、実態は意外とバレバレです。
ちょりの前職の会社、正直ネットでの評判は良くありませんでした。そのことを、ちょり本人も私も入社前から知っていて、働くのは大変なんだろうなとは思っていました。
私は何度もそこでいいのかとちょりに聞いていましたが、彼は頑なに「そこで自分の力を試したい」、そんなことを言っていました。
そもそも、ちょりはわざと大変そうな会社を選んでいるようでした。
頭の回転が速く、採用試験(SPIなど)でも高得点が取れるのに、それが発揮できるような会社も一切受けませんでした。
そういった面では、彼が前職で経験した状況は彼自身が招いたと言わざるを得ないのかもしれません。
そうするに至る思い
私が聞いた限りでは、ちょりは幼い頃から英才教育なるものを受けていて、周囲に期待されて育ってきました。その期待のために、また高校時代には反抗期も重なって、大好きな部活動を辞めてまで、勉強をしていました。
けれど、大学入試で失敗。ご両親とは相当揉めたそうです。
このこと自体はちょりの親子関係のことなので、私が今ここでとやかく言うことではありません。ですが、就職活動の方向性にはかなり影響したと思います。
就職活動中、また前職で働いていた頃のちょりは、「良い会社は高学歴でないと意味がない」という考えが強くありました。そして、「そうではない会社で成り上がろう」という野心を持っていました。
確かに、彼の学歴は彼にとってそこまで高学歴とは言えないのだから、高学歴の方と競う可能性を減らした方が、その会社での成功率(出世率)は上がると言えるのかもしれません。
ただ、もっと、ちょりには自分のことを信じて挑戦してほしかったな、と私は思います。
彼の大学には、私も在籍していました。私自身は就職活動で良い条件の企業*1ばかり受けていましたが、大学名でそこまでのハンデを感じたことはありません。会社の上層部も高学歴だけとは言い切れません。
だからこそ、どうしてそこまで縛られてしまったんだろう、そう思ってしまいます。
もちろん、そういった野心で結果が伴うのであれば、私の思いもまた違ったのかもしれないけれど。
*1:良い条件の企業=大手企業、という意味ではありません。